情報過多にさよなら！バックパッカー旅の計画を始める時、私が決めた３つのこと【私の実体験】
バックパッカー旅の計画、情報過多の中で何から始めるか
初めてバックパッカー旅を計画する時、胸の高鳴りと同時に、漠然とした不安を感じる方は少なくないと思います。私もそうでした。インターネットを開けば、数えきれないほどのブログや動画、SNSの情報が溢れていて、「一体何から手を付ければ良いのだろう」と、かえって混乱してしまう経験を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
ルート、予算、持ち物、宿、治安、ビザ、予防接種...考え始めるときりがないように思えます。特に長期の旅となると、その情報量は膨大になり、前に進むのが億劫になってしまうこともあります。
この記事では、そんな情報過多の中で私がどのように旅の計画をスタートさせ、混乱を乗り越えていったのか、実体験に基づいた３つの「決めたこと」をお話ししたいと思います。これは計画の「正解」ではなく、あくまで私自身が混乱を避けるために意識した心構えのようなものです。もし今、情報収集で疲れてしまっている方がいれば、少しでも計画のヒントになれば嬉しいです。
私がバックパッカー旅の計画を始める時に決めた３つのこと
旅立ちを決意し、いざ計画を始めようと思った時、私はまずこれらの３つのことを自分自身に言い聞かせ、心に留めるようにしました。
1. 完璧を目指さないと決める
旅の計画は、目的地までの道のりを全て正確に舗装する作業ではありませんでした。特に長期のバックパッカー旅では、予測できない出来事が日常茶飯事に起こります。
最初の頃、私は全てを完璧に調べ上げようとしました。どの街に何泊して、どの交通手段を使って、どの宿に泊まって...と、詳細なスケジュールを決めようとしていました。しかし、情報を集めれば集めるほど、「もしこうなったらどうしよう」「この情報とこの情報が違う」といった不安が増え、調べても調べても終わりの見えない作業に疲弊してしまいました。
この時、私は「計画は完璧にできないし、する必要もない」と腹を括ることにしたのです。計画段階での情報収集は、あくまで旅の「全体像を把握するため」と「大きなリスクを避けるため」に絞ることにしました。
例えば、最初の国の入国条件やビザの情報、大まかな移動手段や費用感など、旅の根幹に関わる部分はおさえる。しかし、現地の小さな街での移動方法や、全ての観光地の営業時間まで事前に調べるのはやめる、といった具合です。
実際に旅に出てからも、計画通りにいかないことは多々ありました。体調を崩したり、気の合う旅仲間と出会って急遽行き先を変えたり、ストライキで列車が運休になったり。その度に「完璧な計画」は意味をなさなくなり、むしろ柔軟に対応できることの方が重要だと痛感しました。
完璧を目指さないと決めたことで、情報収集のプレッダーが減り、計画を前に進めるハードルがぐっと下がりました。
2. 信頼できる「一次情報」と「特定の情報源」を優先する
インターネットには様々な情報が溢れていますが、中には古い情報や、個人の主観に基づいた偏った情報も混ざっています。特に治安やビザ、現地の習慣に関する情報は、誤っていると旅の安全や円滑な進行に大きく影響します。
私は情報収集を始めた当初、目についた情報を片っ端から見ていました。様々なブログや旅行サイト、SNSの投稿など、たくさんの情報源にアクセスしましたが、情報が錯綜していたり、どれを信じれば良いのか分からなくなったりして、混乱が増すばかりでした。
そこで次に決めたのは、「信頼できる情報源を絞る」ということです。具体的には、以下の点を意識しました。
- 一次情報を優先する: 外務省の安全情報、渡航先の国の大使館や観光局の公式サイト、信頼できる旅行会社の情報など、公的機関や専門機関が発信する情報を最優先に確認しました。
- 「特定の個人」の情報源を絞る: 個人のブログやYouTubeは非常に参考になりますが、全てを鵜呑みにせず、自分と似た旅のスタイル（一人旅か、長期か短期かなど）や、情報発信の信頼性（情報が新しいか、具体的な根拠があるかなど）を判断基準に、参考にする情報源を数人に絞るようにしました。特定の国や地域に詳しい人の情報を集中的に見るのも有効でした。
このように情報源を絞ることで、情報の波に溺れることなく、必要な情報に効率的にアクセスできるようになりました。また、信頼できる情報源からの情報であれば、漠然とした不安も軽減される効果がありました。
3. まず「大まかなルートと期間」だけを決める
旅の計画において、最初の一歩で最も難しく感じるのが「ルート決め」かもしれません。どこに行って、どこを経由して、どのくらい滞在するのか...選択肢が多すぎて、フリーズしてしまうこともあります。
私自身、最初は「ヨーロッパを2ヶ月で周遊するなら、パリに3泊、ローマに4泊...」のように、最初から細かい都市ごとの滞在日数を決めようとしていました。しかし、これでは情報量が膨大になりすぎて、すぐに挫折してしまいました。
そこで私は、「最初は大まかなルートと期間だけを決める」というステップを踏むことにしました。
- エリアを決める: まずは「どこの大陸に行きたいか」「どんな気候の場所に行きたいか」など、大まかなエリア（例：東南アジア、南米、ヨーロッパなど）を決めます。
- 期間を決める: そのエリアをどのくらいの期間（例：3ヶ月、半年、1年など）で旅したいか、大まかな期間を決めます。
- 主要な立ち寄り先をいくつか決める: エリア内で「ここは絶対に行きたい」という場所や、地理的に外せない主要な都市を2〜3ヶ所だけピックアップします。
例えば、「東南アジアを3ヶ月で周遊する。バンコクとシンガポールは行きたい。」といった程度で十分です。この段階では、都市間の移動手段や宿の予約などは一切考えません。
大まかなエリアと期間、主要な立ち寄り先だけを決めることで、必要な情報量が格段に絞られます。情報収集の範囲が限定され、次は何を調べれば良いかが明確になるため、計画をスムーズに進める推進力が生まれました。詳細な計画は、旅の出発が近づいてから、あるいは旅の途中で行う方が、情報も新しく、状況に合わせた柔軟な対応が可能になります。
旅の計画段階で身につく力も、旅を豊かにする
これらの３つのことを意識して計画を進めるうちに、私は単に旅の準備が進むだけでなく、情報を選び取る力や、不確実性を受け入れる心の準備が少しずつできていることに気づきました。
計画段階での試行錯誤や不安への向き合い方は、そのまま旅に出てからのトラブル対処や予期せぬ出来事への対応力に繋がります。計画を立てる過程自体が、既に旅の一部であり、私たちを成長させてくれる機会となるのです。
情報過多の中で混乱するのは、決してあなた一人ではありません。それは多くのバックパッカーが経験する通過点です。完璧を目指さず、信頼できる情報を絞り込み、まずは大まかなことから始める。この３つのステップが、あなたの旅の計画を少しでも身軽にし、旅立ちへの一歩を踏み出す助けになれば幸いです。
さあ、あなたの「地球を歩く、自分を見つける」旅の準備を、あなた自身のペースで始めてみませんか。きっと、計画段階で得られる学びや気づきも、旅に出てからの素晴らしい経験へと繋がっていくはずです。