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【私の実体験】海外バックパッカー旅で体調を崩した時、私がどう乗り越えたか

Tags: バックパッカー, 健康管理, 病気, 怪我, 実体験

バックパッカーとして世界を旅する中で、素晴らしい景色や人々との出会い、そして日本では決して味わえない体験をたくさん重ねてきました。旅は人生観を根底から変えるほどの力があると、心から感じています。

一方で、どんなに周到に準備をしても、旅には不確実性がつきものです。特に、慣れない環境での長期滞在において、避けては通れないリスクの一つが「健康問題」ではないでしょうか。

旅の計画を立てている方の中には、現地で体調を崩したらどうしよう、大きな病気や怪我をしたらどうすれば良いのだろう、といった不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。私も旅の出発前、そして旅中も常に、健康に関する漠然とした不安を抱えていました。

今回は、私が海外バックパッカー旅で実際に体調を崩したり、軽い怪我をしたりした時の体験談と、そこから学んだ健康管理の重要性、そして具体的な予防策や対処法についてお話ししたいと思います。これは単なる情報の羅列ではなく、旅を通じて「健康であることの価値」や「自分の体と向き合うこと」について深く考えさせられた私の記録でもあります。

バックパッカー旅と健康リスク

バックパッカー旅は、ホステルなどの共同生活、移動の多さ、現地の食事、気候の変化、そして十分な休息が取れない日があるなど、健康を維持するのが容易ではない側面があります。日本では考えられないような衛生状況の場所も存在します。

私自身、旅の前半は比較的健康に過ごせていたのですが、油断した頃に体調を崩すことが何度かありました。特に印象深いのは、東南アジアのある国で食あたりになった時のことです。

ローカルな食堂で食べたものが原因だったと思いますが、突然の腹痛と吐き気、発熱に襲われました。その時は一人旅で、宿泊していたホステルもドミトリーでしたので、周りに迷惑をかけられないという焦りもありました。言葉も十分にできない中、どうすればいいか分からず、ベッドでただただ症状が過ぎ去るのを待つしかありませんでした。この時は幸い大事には至りませんでしたが、体調が悪い中で異国の地に一人でいることの心細さを痛感しました。

また、南米では高山病の軽い症状が出たり、長距離移動の疲れからくる体調不良に見舞われたりすることもありました。いずれも深刻なものではありませんでしたが、旅のペースが大幅に狂い、計画の変更を余儀なくされることもありました。

体験談から学ぶ健康管理と予防策

これらの経験から、私はバックパッカー旅における健康管理の重要性を痛感し、以降はより一層注意を払うようになりました。特に効果的だったと感じる予防策は以下の通りです。

もし旅先で体調を崩したら?具体的な対処法

予防策を講じていても、体調を崩してしまうことはあります。そんな時にどうすれば良いか、私の経験も踏まえてお伝えします。

  1. 症状を正確に把握する: どんな症状が出ているのか、いつからなのかを冷静に観察します。言葉で説明できるように、症状に関連する簡単な英語の単語などを事前に調べておくと役立ちます。
  2. 海外旅行保険会社に連絡する: 症状が重い場合や、どのように対処すべきか分からない場合は、まず保険会社の緊急アシスタンスサービスに電話するのがおすすめです。日本語で対応してくれる場合が多く、症状に応じて現地の提携病院を紹介してくれたり、受診手続きのアドバイスをしてくれたりします。
  3. 現地の医療機関を探す: 保険会社に頼らず自分で探す場合は、宿泊先のスタッフに聞くのが一番手っ取り早いです。「Doctor」や「Pharmacy(薬局)」など、簡単な単語でも伝わるはずです。信頼できる医療機関を紹介してもらいましょう。都市部であれば、外国人旅行者向けのクリニックがある場合もあります。
  4. 受診する: 病院やクリニックに行く際は、海外旅行保険の証券を持参します。保険の種類によってはキャッシュレスで受診できる場合もあります。症状を医師に正確に伝えることが重要ですが、言葉の壁がある場合は、翻訳アプリを使ったり、身振り手振りで伝えたりする工夫が必要です。診断書や領収書は必ず保管しておきましょう。
  5. 薬局を利用する: 軽い症状であれば、薬局で相談するのも一つの方法です。薬剤師さんに症状を伝え、適切な薬を選んでもらいます。ただし、自己判断で強い薬を飲んだり、怪しい薬に手を出したりするのは避けましょう。
  6. とにかく休む: 体調が悪い時は、観光などは諦めて、回復に専念することが何よりも大切です。温かい飲み物を飲む、消化の良いものを食べるなど、日本にいるときと同じように静養しましょう。

私が食あたりになった時は、保険会社に連絡する余裕もなく、ホステルのスタッフに「Doctor?」と聞いて、紹介された近くの薬局で症状を伝えて薬をもらいました。言葉はほとんど通じませんでしたが、身振り手振りで何とか伝え、無事薬を手に入れることができました。この経験から、言葉が完璧でなくても、伝えようとする気持ちと、簡単な単語を知っていることの重要性を学びました。

体調不良を通じて得た学びと人生観の変化

旅先での体調不良は、確かに辛い経験でした。計画通りに進まない焦りや、一人でいることの心細さから、心が折れそうになることもありました。

しかし、体調を崩したことで、私はいくつかの重要な学びを得ました。

まず、「健康であることは当たり前ではない」ということを強く実感しました。日本ではいつでも気軽に医療にかかれますし、衛生的な環境で生活しています。そのありがたみを、異国の地で病気になった時に初めて深く理解しました。自分の体は旅を続けるための資本であり、何よりも大切に扱わなければならないと心に刻みました。

次に、「困った時は周りを頼ることの大切さ」です。食あたりの時にホステルのスタッフに助けを求めたように、言葉が通じなくても、困っている素振りを見せれば、手を差し伸べてくれる人は意外と多くいます。一人旅だからといって全てを一人で抱え込む必要はないのです。これは旅における人間関係、そして人生全体にも通じる大切な学びでした。

そして、「困難を乗り越える力」です。体調不良という予期せぬアクシデントに直面し、不安を感じながらも自分で考えて行動し、回復に向けて努力した経験は、大きな自信につながりました。旅で起こる様々なトラブルに対処する力が養われたと感じています。

バックパッカー旅は、心身ともにタフさが求められる場面がありますが、体調管理も旅の一部として捉え、適切に備えることで、リスクを最小限に抑えることができます。そして、もし体調を崩してしまったとしても、それは旅の終わりではありません。むしろ、自分自身の体や心と向き合い、周りの人々の優しさに触れる機会となり、旅をより深く理解するための貴重な経験となることもあります。

最後に

バックパッカー旅を計画しているあなたが、健康に関する不安を感じているなら、それは自然なことです。しかし、適切な準備と知識があれば、その不安を軽減し、安心して旅に臨むことができます。海外旅行保険への加入、常備薬の準備、衛生管理、そして無理をしないこと。これらを心がけるだけでも、リスクは大きく減らせるはずです。

たとえ旅先で体調を崩すようなことがあったとしても、その経験はきっとあなたを強くし、旅の新たな一面を見せてくれるでしょう。自身の体調と向き合い、周囲の人々と協力しながら困難を乗り越える経験は、今後の人生においてもきっと役立つ財産となるはずです。

地球を歩き、様々な経験を重ねる中で、自分自身の体と心の声に耳を傾けることの重要性を学びました。健康に留意しつつ、素晴らしい旅を楽しんでください。応援しています。